第19話:月守神社の二人、そして未来へ
満月の夜。コヨミはついに人型に戻った。
「……フン。これであのモフモフした屈辱から解放された」
「お帰りなさい、コヨミ様」
ハルカは嬉しそうに微笑んだ。
コヨミは、少し照れたように顔を逸らしながら、ハルカの頭を優しく撫でた。
「ハルカ。お前の霊力は、私の予想以上に成長している。また、厄介な怪異が寄ってくるだろう」
「その時は、またコヨミ様が助けてくださいますよね?」
「当然だ。私はお前の神使なのだから」
コヨミの瞳は、以前よりも少しだけ、優しさが滲んでいた。彼の言葉には、神使としての誇りと、ハルカへの深い信頼が込められていた。
月守神社には、平和が戻った。しかし、現代にはびこるあやかしと怪異の問題は、尽きることがない。
ハルカと、不機嫌で甘い狐の神使コヨミ様の「あやかし探偵」の仕事は、これからも続いていくだろう。
二人は満月を見上げながら、次の事件に備え、静かに夜の訪れを待っていた。
了
『〜神社のバイト巫女は、あやかし探偵をはじめました〜狐の神使サマは不機嫌だけど甘い。』 睦月椋 @seiji_mutsuki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。『〜神社のバイト巫女は、あやかし探偵をはじめました〜狐の神使サマは不機嫌だけど甘い。』の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます