人間、誰だって、さびしくなるときはある。そういうときに見る幻影のような物語。主人公の佐原メルは高校3年生。いろいろと傷ついて、ぼんやりと自殺を思うのだが、そこに現れたのが、もう一人のメルだった。はたして、その正体とは?人生にとって、出会いは重要だ。本作はその出会いの尊さと儚さを、吹き抜ける風のように描いた秀作である。
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