概要
お前にだけは見せられる
高校二年生の松平葵(まつだいらあおい)は、周囲には優等生を演じながら、放課後の教室で密かに小説を執筆している。ある日、その原稿をクラスの中心人物である月山瀬名(つきやませな)に読まれてしまう。秘密を握られたと焦る葵だったが、瀬名の机から市民劇団の台本を見つけたことで、彼もまた「銀幕のスター」という、周囲には理解されない夢を持つ表現者であることを知る。
葵のモノクロの原稿用紙は瀬名によって色鮮やかに色付き、二人は放課後の教室で「創作」を媒介に深く繋がり、瀬名の「夢でなくても、さめないで」の一言でお互いの気持ちに気付く。葵は瀬名の演技から物語の「声」を学び、瀬名は葵の物語を演じることで、役の仮面に隠れた「自分」を見出していく。互いが唯一無二の理解者となり、二人は「葵の小説が映画化したら、瀬名が主
葵のモノクロの原稿用紙は瀬名によって色鮮やかに色付き、二人は放課後の教室で「創作」を媒介に深く繋がり、瀬名の「夢でなくても、さめないで」の一言でお互いの気持ちに気付く。葵は瀬名の演技から物語の「声」を学び、瀬名は葵の物語を演じることで、役の仮面に隠れた「自分」を見出していく。互いが唯一無二の理解者となり、二人は「葵の小説が映画化したら、瀬名が主
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!陶酔するってこんな気持ち⁈
耽美な文体に引き込まれて六話まで一気に読んでしまった。
放課後の教室で一人、小説を書いている男子高校生の葵、その原稿をクラスの一軍のトップに君臨する瀬名に読まれてしまうところから物語は始まる。
優等生だが友達のいない葵、瀬名とは生きる世界が違うと感じていたが、互いの秘密を共有することで、二人の心は近づいていく。
感受性に溢れる流麗で耽美な文章に圧倒され、二人のキャラ、とくに瀬名の艶然とした魅力に陶酔した。
人物描写や心理描写に使われる言葉がありきたりでも陳腐でもなくて新鮮だ。
作者はお若い方でU24作品。私には到底書けない瑞々しい純文学の、将来有望な作家をここにまた一人発見した。
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