レンコン、お好きですか?お嫌いな方もどうかご一読を。
- ★★★ Excellent!!!
レンコンが苦手だ。
そんな「わたし」の独白から始まる物語です。
私も子供の頃、同じようにレンコンが苦手でした。
よく正月に出される煮物に紛れ込むそいつはうっすらと糸を引いており、よくわからない食感をしている変な野菜、というのが当時の印象です。
親はこんなに美味しいのにと言いながら食べていましたが、どうにも好きにはなれませんでした。
失恋をした次の日も否応なしにベッドから起き、仕方はなしに仕事へ向かう。
当たり前のように繰り返される日常は、何時もと何処か違う光景を、だからこそ鮮烈に浮かび上がらせる。
それでも、当たり前のように繰り返される日常の中で、小さくも確かに変わりゆく「わたし」を表現された、とても素敵で子気味よい結びとなっております。
拙い文章では御座いますがもし目に留まり、少しでも興味を持たれましたら、是非ともご一読ください。
すごくほっこりしました。
因みに今では私、レンコンがとても好きです。特に好きなのは天ぷらです。
是非、物語のレシピも試してみようかと思います。
素敵な物語を読ませて頂いた作者の春日七草様に感謝を申し上げます。