それぞれの願いがすれ違う、切ないファンタジー小説

女剣士、兄王子、弟王子、「人外の子」。
この四人が一緒に旅をする、冒険ファンタジー小説です。
ストーリーは女剣士メインで進みますが、四人全員が主役と言っても過言ではないくらい、各キャラクターの心情描写が秀逸でした。
それぞれの願いがすれ違って、複雑に交錯し、もどかしいような中盤の展開。
だからこそ、そこから生まれる絆が魅力的で、ラストは自然と笑顔になれるような作品です。
ちょっぴりビターな部分もありつつ、飲んだ後は優しさが広がっていくような、まるでホットココアのような読後感。
この贅沢な感覚を皆様も是非、ご自身で味わってみてください。

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