まっすぐにいいねに向き合う人たちは美しい。

俺の心は汚れている。
いいねが可視化される社会、と聞いて、瞬時に浮かんだのは完全なるディストピア、社会的立場を維持し仮初めの人間関係で自分が利するためだけにいいねを乱発するが人心は荒廃している、欺瞞と虚構に満ちた地獄であった。
ところが、この話は、そんな地獄とは程遠い。

君からのいいねが欲しい。

そういう、ちゃんと、儀礼とか、欺瞞でない、本当に、「いいね」ということに向き合う人の話で、いや、ほんと、変な想像をしてすいませんでしたと謝りたくもなる。

ちょっとした権謀術数も実に学生らしくていい。
心が洗われました。
俺も正しい「いいね」美しい「いいね」を目指して生きていきたい。
そう思わされる物語であった。

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