Extra
用語解説
■ゾンビ
生前の「肉体」と「記憶」を保持しながら、「人格」が異なるため、
発生の原因は不明。もちろん、噛まれて感染したりもしない。
若干肉体には変異があり「温感痛覚の任意ON/OFF」が可能なので、迫害地域では「どうせ痛くないから」と激しい暴力にもさらされる。
例:男の肉体に女の人格が入る、日本人の肉体にエチオピア人の人格が入る、など。本人の記憶は肉体のそれに準じるが、自分の性別や肌の色に違和感を覚える。
※前生……その人物がゾンビになる前の人格、人生。「前の自分」。
■モータル
両親、または片親にゾンビが含まれる場合でも、死んだりよみがえったりしていない限り、その者はモータルである(生まれつきのゾンビはいない)。
■ワイト
材料となる死体は、
■マインド(自我)ワイト
またはマインド。生前の人格と記憶を保持して動くワイト。
禁忌の研究「死者蘇生」の結果だが、その存在がばれると、インゴルヌカはとてつもないバッシングを受ける。少なくとも、建前上は。
■多腕(多肢)ワイト ※16/3/7追加
複腕(第二、第三の腕)を増設されたワイト。人体はその構造上、新たな腕を追加しようとすると、肋骨などと干渉して付け加えるのが難しい。また、追加したとしても元の腕より筋力などが弱くなりがちである。
ワイトはフィラメントによってその弱点を補うことが出来るが、総じて高コストになる。対ワイト戦闘のセオリーがサクセット武器(※後述)による四肢切断であることを考えると、四肢が多いワイトはそれだけ手強いこととなる。
作中では、サイゴのエヴァネッセンス49(ブラックウィドウモデル・シリーズ)がこれにあたり、高価なワイトである。
■ネクロポリス
原義は、巨大な墓地または埋葬場所。本作では、ワイトの製造や研究が許可され、多くのゾンビが住む産学連携都市などを指す。
ただしインゴルヌカとそれ以外では研究もゾンビの扱いもかなり事情が違うため、ほぼインゴルヌカと同義語。
■インゴルヌカ
フィンランドのラップランド地方に存在する、兵庫県とほぼ同面積の都市。旧ロヴァニエミ。人口ざっと六百万人なので、フィンランド一国の人口を一都市で半分占めている。学者、研究者、ゾンビとゾンビマフィアなどが作り上げた。
開き直りが凄まじく、市内では様々なワイトクリーチャーが見られる。
■アンダーテイカー
弔い人。英語の葬儀屋とは異なり、よろずワイト請負い業者のこと。
■
アンダーテイカー・サイゴが師匠から受け継いだ屋号。もともとは日本の拝み屋が名乗っていたものである。
読みが「ちんぷくや」でないのは、奈良~平安時代の古い日本語(濁音、半濁音がない)に基づいているため。
■
ワイトを動かしている基本的な薬物。腐敗や死後硬直を停止、および回復させ、生前の活動を再現する。死体の状態さえよければ、生前の意識を数日は継続させることが出来るが、徐々に混濁し、自我が崩壊する。
すべてのワイトは、定期的な還死剤の投与が必要。
また、UD移植を受けた人間も還死剤が必要になる。それ以外の人間が飲んでも、毒にも薬にもならない。味は様々だが、還死剤から出来た清涼飲料水もあり。
■フィラメント
死霊回路。
ワイトの筋骨や神経を担うもの。無理やり生きた人体に植え付けると、拒絶反応に寄って死亡しかねない。現代最高のスーパーコンピューターであり、それゆえに高度な人工知能を組んで、死体に生きた人間のような挙動を取らせることが出来る。
■UD臓器、UD義肢
臓器や手足単位のワイト。損傷の激しい死体などから使い物になる部位を取り、還死剤だけで製造される。これらを利用したUD移植は、通常の移植より拒否反応が極端に低く、インゴルヌカの経済を支える重要な産業となっている(医療観光)。
一方、危険を承知で、フィラメントによって強化された肢を求める者も後を絶たない。
■サクセット
フィンランド語の「はさみ」。フィラメントを破壊する薬物であり、それを利用した対ワイト武器を指す。元々はUD移植のため、解体するワイトのフィラメント抜きに利用されていた。
ワイトを「倒す」にはかなりの高火力が必須になるため、素早く「止める」ためには、サクセットで手足や腰部のフィラメントを破壊していくのが基本。
■
インゴルヌカ市警察(IGPD)、刑事局特殊捜査部霊安捜査隊。
死体保護法に基づき、死体密売取り締まりなどにあたる。警察でも多くのワイトが働いており、警察ワイトドッグ、警察ワイトトナカイなどの動物ワイトも多数。
■死体泥棒、死体強盗(グールズ)
アラビアの伝説に登場する
■尸解幇(シーチエパン) ※16/5/14追加
中国系ゾンビたちが結成した相互扶助組織(
現在は中国本土や香港で活動している所と、インゴルヌカを拠点とする三派に分裂している。
死者、インゴルヌカにて 雨藤フラシ @Ankhlore
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます