マルゴ・トアフの銀の鳥

作者 朝陽遥

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18人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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面白かったです。設定もSF的でありつつも感情移入しやすいよう計算されていて、文章力も十分。素晴らしい内容でした。
主人公は鳥から進化した異星人で、彼の悩みとコンプレックス、地球人たちとの交流を主題として物語が語られてゆきます。主人公は飛べないという「分かりやすい」悩みを抱えながら、それぞれに複雑な内面を持つ地球人たち(あるいは同じ異星人)と交流してゆきます。
話の主題はあくまでも主人公に置かれ、脇役たちは複雑な悩みを覗かせるだけに終わりますが、それがかえって短い文章に深みを与えて味わいを増しています。
短くも濃厚な話を探している人にぜひ。

★★★ Excellent!!!

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鳥から進化したトゥトゥという種族が非常に魅力的で、序盤からのめり込んで読みました。
トゥトゥの暮らしぶりが緻密に、真摯に、そして真心たっぷりに描かれていて、彼らの文化や流儀を知っていくことがとても楽しかったです。翼や羽や嘴やかぎづめ、すべての描写にわくわくが止まりませんでした。とくにお気に入りなのは冠羽の動きや表情です!!

だけど何よりも素敵なのが、美しい羽毛に覆われたその内面なのです。トゥトゥでありながらも生まれつき飛ぶことができないエトゥリオルは、口には出せない苦しみを嘴の中に隠しつつ、いつも真面目でひたむきです。そのうえ人の気持ちに敏感で、思いやりの心で溢れています。
そんな彼が、地球人とともに空を飛ぶことを目指していくのですが。その過程の中で、心に響く熱いメッセージがふんだんに、押し付けがましくなくそっとぎゅっと詰まっています。生涯忘れたくない、心の財産になるような言葉にたくさん出逢えました。
クライマックスにかけての心震える感覚は、うまく言葉に変換できません。読書中に感極まって泣くことは多々ありますが、力が入りすぎて手の指が攣ったことは初めてでした。ちなみに薬指。それでも痛みより興奮や感動のほうが勝りました。圧勝です。

飛べない翼に挫けぬ心を持った彼の勇姿を、ぜひ多くの方に見届けて欲しいです。コンプレックスに悩む人や、自分じゃない誰かの人生に憧れてしょんぼりしがちな人にも、ぜひとも読んで欲しいのです。

私は人間に向いてないなぁと感じながら生きているタイプの人間なのですが、トゥトゥなのにトゥトゥらしく飛べなかったエトゥリオルの心の在り方に、深く励まされました。なんてカッコいい生き方なのでしょう、エトゥリオル。

シンプルな題名が、読了後は愛おしくてたまらなくなりました。
面白かった!素晴らしかった!大好きです!!

★★★ Excellent!!!

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翼を持つ種族トゥトゥの少年エトゥリオルは、生まれつきの障害で空を飛ぶことができなかった。
彼は、遥か遠い地球からやってきたテラ人の飛行機を目にし、いつかあれに乗って空を飛びたいと夢見るようになる。

舞台となるマルゴ・トアフの風景、そこに暮らすトゥトゥの生態や文化、他の星から来たテラ人との交流や齟齬——そういった背景が一切の手抜かりなく緻密に描き込まれ、見たこともない架空の世界が鮮明に脳裏に浮かび上がりました。

トゥトゥとして健常であるか否かということや、トゥトゥでありながらテラ人の文化で生きるということ。主人公のエトゥリオルが抱える問題の本質は、現代社会の中にも存在するものであり、とてもリアルに感じました。
エトゥリオルの上司であるジンをはじめ、彼を取り巻く登場人物たちの心情も丁寧に描かれており、誰も彼もが非常に魅力的です。(個人的なお気に入りは、ちょっとひねくれ者のエイッティオ=ルル=ウィンニイです)

エトゥリオルがテスト機のパイロットとなり、初めて空を飛ぶシーンでは思わず涙が溢れ、その後のラストまでちょっと訳わからないくらい泣き続けながら読みました。
本当に素晴らしい物語でした。もうすごい。本当に素敵。感動しすぎて語彙力が低下し、この作品の魅力をうまくお伝えできないことをお許しください。

★★★ Excellent!!!

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鳥から進化した種族トゥトゥの暮らす惑星。生まれつき障碍のために飛ぶことの出来ないエトゥリオルにとって、マルゴ・トアフは暮らしやすい街とは言えなかった。地球からやってきた少年サムと友人になったエトゥリオルは、地球人の乗り物・飛行機を目にする。トゥトゥよりはるか高く、速く飛べる翼に、エトゥリオルは憧れる――。

コンプレックスを抱えたエトゥリオルの心情、地球人のサムやジンの心情が、繊細に、丁寧に描かれています。いろいろと辛いこともありますが、エトゥリオルとジンの周囲の人々がみな優しく、前向きなところに励まされます。
是非、最後の感動を味わってください。

★★★ Excellent!!!

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書き手としても勉強になる作品です。架空の星、架空の種族でありながら、丁寧な描写と緻密な設定が、物語にリアリティを与えます。民俗学、生物学、心理学、新しいアイディア。いろんな見所がつまっています。
もちろん、ただの読者としても。個性豊かなキャラクターたち、それぞれがそれぞれに思いを抱いて、ふれあい、いさかい、成長する。これがとても楽しく愛しい。
作者様はこの物語を、どこかで見てきたのではないでしょうか。そんなはずはないとわかりつつ、そう思いたくなるのです。
終始ドキドキして読みました。

★★★ Excellent!!!

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障害をもつエトゥリオルはもちろん、エトゥリオルを取りまく登場人物たち一人一人が生き生きとしていて、読んでいて夢中になりました。

とても面白かったです!

★★★ Excellent!!!

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自分が本当に惑星ヴェドに立っていて、エトゥリオルの隣を一緒に一歩ずつ歩いている。
そんな気持ちになりました。

異星の情景や人々の暮らし、心情が丁寧に描写されていて、読み進むうちに作中の世界にぐいぐい引き込まれます。
主人公のエトゥリオルはじめ、弱さや問題を抱えながらも前に進もうとしている登場人物たちの姿が清々しく、読後感がとても爽やかで気持ちがいいです。
今日は曇りですが、晴れた青い空を見上げているような気分です。