一気に読みました。
実話を元にしたお話ですが、そういったお話で生まれやすい、
読者と作中人物の心理的距離感を、ゲームを題材にして縮めています。
特に作中で描かれている時代背景は私の学生時代にも近く、
とても当時を懐かしみながら読み進めることができました。
あの頃、私の隣にも常にゲームがあり、青春とゲームは切っても切れない関係でした。
結果として、ゲームをきっかけに知り合った女性と恋に落ち、
結婚し家庭を築くという作者様と同様の経緯を辿ります。
ゲーム機も、ゲームの種類も変わったでしょうが、
今の子供達もゲームをコミュニケーションのツールとして活用し、
今この時も多くの出会いや物語が生まれているのでしょう。
そういった世界を想うと、例えようもなく暖かな気持ちになります。
素敵な物語を読ませて頂き、作者様に感謝します。
これはある意味では、読者を選びます。90年代の懐かしいゲーム機。対戦には通信ケーブルが必要だったあの時代。そんな懐かしい空気の中で展開される、淡く優しく、ドキドキするオトコノコとオンナノコの駆け引きがサイダーの爽やかさを彷彿させる程に全面にピュアで。
今回が初の長編小説という事に驚きを禁じ得ません。独特の語りが本当に優しくて、なんて奥さんの事を愛してるんだろうと思います。
物書きとしては、どうやってオチをとエゲツナイ事をついつい考えてしまうのですが、今作のような終始優しい空気感の中で、最初から優しくも愛しい結末で綴ることに心を動かされたのでした。
是非、作者の次の新作を心待ちにしたいと思います。
作者とほぼ同世代の僕が読んで、共感する部分、共感したくても出来ない部分があります。
当たり前ですけど、それで良いと思うんです。そうじゃなきゃ面白くないと思ってます。
一番印象に残ったのは某青春シミュレーションゲーム(笑)のOPの替え歌が最高でした♪
脳内再生余裕ですし、あれほどやりこんだ美少女ゲーム(笑)はないです。
ちなみに僕はPCエンジンの頃からリアルタイムでやりこんでました(笑)
あの頃、誰かに恋をするなんてなかったけど、もし、気になる女の子がいて
作者のように勇気を振り絞って前を向けただろうか・・・
多分、僕は向けなかったと思う。
それをこの作品を通じて、疑似体験させて頂きました。
自分にも熱くなれるような10代があればまた変わったのかもしれません。
今は戻れないあの道だけど、戻れないからこそ、良さがわかる作品なのかもしれません。
作者には作者の道を。僕には僕の道を。
そう再認識した作品だと思っております。
もし続編やスピンオフなんかが出る時は、作者の友人や後輩さん達の何気ないエピソードも読みたいですね。
だって、もう惚気話は沢山だよっ!!ウワァァ-----。゚(゚´Д`゚)゚。-----ン!!!!
ただ、僕が純粋に憧れた青春をしてる人も世の中にはいるんですね。
今後も末永くお幸せに。
そして、僕達にまた魅せてくれる事を望みます。
ぴゅあぴゅあ♪