『派遣~毎日が退屈な人たちへ~』
@shiro-kuro0213
プロローグ
太陽の日差しが本格的になってきた時期に僕たちの目の前に現れたのは茶色の色をした箱たちだった。
それは僕たちの視界いっぱいに積まれた段ボールであり、どこかの会社がイベントの為に用意したチラシが山のように入っているらしい。それを聞いた僕は段ボールの目の前で群がっていた集団の最後尾へと静かに移動を始めた。すると周りにいた人達は不思議がるような目で僕を見ていたが、その不可解な行動の意味を察したのか一歩また一歩と足を後ろへ下げてきていた。だが気づくのが遅かったのか僕が最後尾へと到着した時、現場を取り締まっている人が大きな声で「バイトォッ! 今からこの段ボールたちを運ぶから前から順に取りに来い。」とあらかた予想していた言葉が前から聞こえてきた。集団の前にいる人から順番に段ボールを運んでいく姿を僕は一番後ろの列からニヤニヤしながら見て自分の番がくるのを待っていた。
そう、これは僕が働く派遣会社での体験記である。
『派遣~毎日が退屈な人たちへ~』 @shiro-kuro0213
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。『派遣~毎日が退屈な人たちへ~』の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます