そこに、自分の屍が転がっている。死亡フラグがそこにあり、お前はこうなるぞと屍が教えている。ほかは何ひとつとしておかしなところがない日常なのに、屍があるのだ。その「死」という未来を見ながら、けれど決して重くはなりすぎない。かといって、軽くもない。周囲の人々も魅力的であり、主人公の語りで進んでいく物語にはのめり込むこと請け合いです。最後に誰を選ぶのか、それもまた必見です。未来の自分の死が見えるとしたら、あなたはどうしますか。ぜひご一読ください。
自らの屍=死亡フラグが見えてしまう大学生が主人公。ひとめぼれした女の子と仲良くなる事すら一筋縄ではいかなそうで、読んでいるこちらまで「どうしたらいいんだ?」と思わず悩んでしまいます。主人公にここまで感情移入できるのは、破たんのない確かな文章力によるものでしょう。設定に不自然さを感じさせないのは本当に見事です。彼を取り巻く友人たちもユニークで魅力的なのですが、それは読んでのお楽しみ。この運命がどう転がっていくのか、しっかり見届けたいと思います。
自分の死を見せ付けられたら、どういう気持ちがするのか。どう気持ちにさせられるのか。そんなことを考えるようになります。唐突に現れる自分の死の姿。それを恐ろしくも丁寧な文章で綴っています。
カナトの煩悶がよく伝わってきます。シンジやアイとの会話のテンポが小気味良く、ストーリーを引っ張っていってくれます。死という重いテーマなのに暗くなつり過ぎず、かといって軽いわけでもない。考えさせられるお話です。続きが気になる作品です!
「死」という重いテーマながらも個性溢れる登場人物達のコミカルな会話や、文章センスのおかげで、サクサクと読み進められました。主人公の能力?に利点を感じたりもしましたが、10話あたりからは彼の辛さがひしひしと伝わってきて、思わず自身と置き換えて考えてしまいました。変わった境遇により、少し距離を置いてしまう主人公と、彼を取り巻く人々との切ないような温かい物語をこれからも楽しみにしています。
自分もこんな文章が書けたら本当に楽しいだろうなって心の底から思える文書でした。
そんな命題はたぶん、太古の彼方から問われ続けてきているけれど、まあこう言っちゃうとカナトくんには申し訳ないが、そのテーマがめちゃくちゃコミカルに(当人には悲劇的に)描かれていて、物凄く先が気になる。登場人物は全員いい奴ばっかりで、心が暖まる良い話だ。(ちょっとばかり、グロテスクな何かが、視界の隅をよぎるかもしれないが)とりあえずアイちゃんが良い子すぎてね。ほんとにね。幸せになってほしい。心から、そう思う。わあい!アイちゃん!アイちゃん!!!!
1話冒頭から驚きの展開が待っています。え?と二度見してしまう内容でしょう。死という重いテーマに触れながら、重さを感じさせないのは独特の語り口調。どこか冷めた主人公の語りは読むにつれてやみつきになっていきます。どこにでもいそうな大学生たちが綴る、よくある日常と恋愛。肩肘張らず気楽にするりと読める、そんな物語です
安定した語りの文章語りの文章が好きな人に、ぜひとも読んでもらいたい!シリアス、ギャグ、コメディ、恋愛がはいりながらも絶妙なバランス……これは、面白い……!続き、楽しみに待っています!作者さんを追いかけていて、本当に良かった!!