幻想的で、どこか物悲しく、ただ美しい
- ★★★ Excellent!!!
どう表現すればよいのか、よくわからない。
ひどく美しいものを見てしまい、呆けている。
そんな気分、そんな状態。
幻想的である。
少し古い純文学に似ている。
ノスタルジックである。
嫉妬を覚える。
儚く静かに麗しい。
その文体も世界観も、私には書けない。
作者の完結済み短編『神様は、帰る場所にいる』は、
戦後14年の時点から終戦間際へと遡る構成が独特だが、
こちらもやはりとても美しく、郷愁を喚起する作品だった。