構想の部分ではとても魅力的です。横浜駅が自己増殖という発想や、それを食い止めようとする人間たちの奮闘など見どころが多く面白いとは思います。しかし、正直どのキャラクターにもあまり共感できませんでした。誰が誰だか途中で分からなくなる程度です。警察官のキャラクターに関しては出てきた意味がよくわかりませんでした。各キャラクターの見せ場がないのも気になります。全体としてはSFとして十分に見どころのある作品であったと思います。
読み専です。
横浜駅が増殖しながら日本列島を覆ってしまった近未来の話。SUICAを持たぬ者は駅の外へと追放されてしまう。独特の世界観と設定がこの小説の強みだ。ここはいったいどんな世界なのだろうと知的好奇心を…続きを読む
骨太なSFで作品世界に思わずのめり込んでしまいましたが、要所に出てくる言葉が現実世界とリンクしていて、その度にクスッとさせらました。都心の地下鉄の駅が複雑化しすぎてダンジョン化しているのは耳にした…続きを読む
これは、非暴力の社会を描いた二十一世紀にふさわしいSFです。作中で、出発点の家族が死んでしまったのは残念です。非暴力なSFを貫いてほしかった。ですが、非暴力なSFを描いた作品として、極めて高い評価…続きを読む
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