歴史と空想の絡め方が見事な、和風ファンタジー小説

「鬼」と、その鬼を退治する若者たちを描く、和風ファンタジー小説。

ファンタジー小説ですが、読み心地は軽くなく、しっかりとしています。シリアスな雰囲気です。

1000年にわたる日本の歴史と、鬼という異形の存在との絡め方が絶妙で、すごく魅力的な世界観に仕上がっています。重い歴史を持つ「家」と、現代に生きる若者たちがのぞむ自由との葛藤も、非常に身近に感じられる問題で、心そそられます。

しっかりした小説が読みたい方に、一押しの作品です!