適応放散

@saboten175

第1話

人類が火星テラフォーミングの第一弾として藍藻類を火星に散布してから○万年後のことである。


かつて人類は人工的な遷移によりクライマックスを迎えた地に唯一の動物として降り立った。


当初は実りある作物で豊かな生活を送ることが出来たが人口は増加の一途をたどり遂に人類の全員分を賄うだけの食料は得られなくなった。


そして貯蔵性穀物を巡って戦争が起き、知恵の働くグループは村を要塞化し、それらは互いに影響しあい国家を作った。


そして、争いに敗れたグループは自生する栄養価の少ない食べ物で食い繋ぐほか無かった。


人間の体の中で大きな消費カロリーを占める臓器は脳である。

脳は毎分○グラムのブドウ糖を必要とし、それは脳の大きさに比例する。


かくして敗者のグループは貧しい栄養から脳の大きいグループは餓死、脳の矮小化した人類が生き残る事となった。


彼らは限られた食料を食いわけするため、それぞれの長所を活かし、木に登るもの海藻を食べるものに分かれていった。


さて、ヒトが口にできるもので最も栄養バランスの良いものはなんだろうか。

それはヒトである。


力の強いものはヒトを食い、また食われる側も生き残ったもの同士で繁殖を始めた。


そして○万年後

そこにはかつての地球を思わせる多様性に溢れた火星の姿があった。


さて、、、我々の地球もかつて、、、?

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