王道加減が小さな宝石のよう

名の知れた傭兵の青年は、とあるきっかけで何者かに追われる少女を守ることに―ー。と、出だしから安定感を覚えるストレートな内容でした。
そしてその王道とも言えるストーリーは最後まで貫かれ、文章の読みやすさとも相まって、一切の矛盾や破綻を感じることなく読み終えることができました。
主人公の強さ、ヒロインの存在、頼りになる仲間達、強力なライバル。物語を描く上で必要な条件が揃っており、教科書的な内容に仕上がっていたと思います。ストーリーを作る『骨組み』が、とてもしっかりしている印象でした。
その骨に更なる肉付けをしても良かったと思いますが、シンプルイズベストとも言え、良く出来た一本の短編洋画を観た気持ちにさせてくれる良作でした。
確かな実力に裏打ちされた、安定したクオリティが発揮されている作品です。面白かったです。

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