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概要
身分が機械で決まる街の、割られる前のひと夏。
身分のない子供たちが暮らす、都市の底の仲環区。査定を受けるまでの者はみな「未定」で、将来の職掌もまだ何ひとつ決まっていない。決まっていないことだけが、この区の子供の、たったひとつの財産だった。声が大きく足の速いミオリは、その未定の子らの真ん中にいる。だが機械が適性を測り生業を割り当てる「本割」の日は、一人また一人と仲間を連れ去っていく。灯祭りの夜の諍いで、ミオリは自分の割り先が、姉と同じ「供体」——身体と将来を丸ごと都市へ差し出す進路——であることを知らされる。いつか他人の未定を終わらせる側になる律定院の子シレンとは、火明かりの端で、雨の格子門で、幾度もすれ違いながら、ついに言葉を交わせない。やがてミオリにも早すぎる兆候が出て、腕に消えない登録の印が灯る。シレンが学院へ発つ前の朝、格子門には
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