概要
あと三十日、と出会った瞬間に知ってしまった。
平安の都。藤原小夜子、十七歳。彼女には生まれつき、人の頭上に「その者があと何日で死ぬか」を示す数字が見えた。六つの年に父の死を言い当てて以来、小夜子は「呪われた娘」と呼ばれ、母を謎の死で失い、後ろ盾もないまま市で売り物にされる。かつて婚約を交わした雅仁皇子は掌を返し、いまや彼女を見世物にして嗤う側にいた。誰も値をつけようとしない――人としてすら数えられない小夜子の前に、季節はずれの雪とともに現れたのが、九条冬嗣。武にも呪にも通じ、帝すら一目置くという「雪の少将」だった。
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