きっと暖かい何かが、目の前まで来ていた。それは絶対に赤では無い、暖かい。 何か。
去っていく父親と、去ってくれない母親。 言葉遣いが巧みな作者の書く、少女のお話。 異食癖を持つ主人公がとくにかくめんどうな日常を抵抗せずにめんどうままに生きる。 状況は悪くなる一方だけど、坂道を転がり落ちる岩には苔が付かないと存じ上げます。 『父親だとアッパー、母親だとダウナー』そんな話を思い起こさせる文体で。 主人公はパンクに大暴れしているけど母親には無抵抗で。「実は楽しんでる?」 と勘違いしたくなるような、家族への愛情とポジティブさが根底にあります。 この先主人公はどうなっちゃうの?
不思議で、少し怖くて、どこか温かい。予想もできない出来事の中に、人の心の痛みや優しさが丁寧に描かれています。独特の世界観に引き込まれ、気づけば続きを読み進めたくなる作品です。
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