概要
元魚屋、原発村へ行く。中抜きと不味い飯にレンジ(チン)で挑んだ記録
2014年後半。元魚屋の私は、高い賃金と『板前が作る美味い夕飯』という甘い言葉に釣られ、福島県境の山の上にある除染作業員宿舎「若葉寮」に身を投じた。だが、待っていたのは冷え切った貧しい仕出し弁当と、前代未聞の事業に右往左往する環境省、そして中抜きだらけの労働環境だった――。ゲーム脳の若者、一切喋らないマスクマン、旅を続けるボヘミアン……。寄せ集めの初心者たちが織りなす、混沌とした人間模様と原発村の実態。10年の歳月を経て明かされる、あの過渡期の福島を生き抜いた男の、生々しくもユーモラスな一級品の実話ノンフィクション・エッセイ。(※本作に登場する人物名・団体名はすべて仮名です)