概要
守りたかった。――たとえ、あの日誓った約束をこの手で壊すことになっても
見渡す限り青い花が風に揺れる、フランメリーの丘。かつてその場所で、小さな二人の少女は指を絡ませ、無邪気に笑い合っていた。
「大人になっても、ずーっと一緒!」
その誓いは、甘く穏やかな未来へと続くはずだった。
けれど、あの日――敵国ステラス軍の襲撃によって、すべては燃え盛る炎の中に消え去った。一瞬にして家族を奪われ、世界の理不尽さに泣き叫ぶことしかできなかったあの夜。絶望の底で、ユリアーナの手を強く握り締めたのはスーザンだった。
「ユリアーナ、騎士団に入ろう…?もう、こんな思いをする子供が……いないように」
涙を拭い、復讐ではなく「未来」を見つめるスーザンの瞳には、固い決意の光が宿っていた。
剣術の才能を認められ、アシュトリー王国騎士団へと配属されたユリアーナとスーザン。二人は個性豊かな
「大人になっても、ずーっと一緒!」
その誓いは、甘く穏やかな未来へと続くはずだった。
けれど、あの日――敵国ステラス軍の襲撃によって、すべては燃え盛る炎の中に消え去った。一瞬にして家族を奪われ、世界の理不尽さに泣き叫ぶことしかできなかったあの夜。絶望の底で、ユリアーナの手を強く握り締めたのはスーザンだった。
「ユリアーナ、騎士団に入ろう…?もう、こんな思いをする子供が……いないように」
涙を拭い、復讐ではなく「未来」を見つめるスーザンの瞳には、固い決意の光が宿っていた。
剣術の才能を認められ、アシュトリー王国騎士団へと配属されたユリアーナとスーザン。二人は個性豊かな
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!穏やかな日常に潜む、戦火の足音。ふたりの少女の誓いの物語
冒頭、青い花が一面に咲く丘の場面から、もう景色の解像度が違います。陽射しの色、風の温度、ふたりの少女の息づかい、フランメリーが風にさあっと波紋を描いて揺れる様。読み手の網膜に直接焼き付くような美しさで、ここだけでも一度立ち止まる価値があります。
続く第2話の、何気ない学院の一日も丁寧に重ねられていて、ティータイムの紅茶の湯気、訓練場の砂の匂い、木剣のぶつかる音まで、五感をくすぐる描写が次々と差し込まれます。だからこそ、各話の末尾に静かに置かれた不穏な一行が、こちらの胸の奥にじわりと残ります。
主人公ふたりの対比も巧みです。光のように明るいユリアーナと、静かに研ぎ澄まされた刃を秘めたスーザ…続きを読む