概要
少し不思議な戦国時代。
そこでは、なぜか定期的に、
「天下のことをだいたい決める会」という、会議が開かれている。
議長は淀殿。
補佐は徳川秀忠殿。
参考意見は豊臣秀次様。
そして私は――記録係、小早川秀秋。
議題はいつも重大。
しかし結論は、なぜか毎回――
「高度な政治的判断により現状維持」
関ヶ原の時期の差異も、言いにくい史実も、
すべて議事録として“やさしく処理”されていく。
だが、
豊臣と徳川が揃っているのに、歴史はなぜか動かない。
この均衡が、いつまで続くのか、まだ誰も決めていない。
励みになります。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!現代のサラリーマンにも刺さる爆笑の歴史回避会議コメディ
本作は、タイトル通りに、何と、「会議録」を物語へと構造化した意欲作となります。
作者様は、きっとビジネスの経験がおありです。
重大な議題のはずなのに、「高度な政治的判断により現状維持」という結論へ到達する過程が、日本における会議の縮図であり、社会人であれば、だれもが「あるある」として共感できる内容となっております。
この作品をさらに押し上げているのが、「歴史の言いにくい史実」をやさしくスルーする秀逸なコメディのセンスです。
歴史好きをニヤリとさせ、詳しくない人も惹きつける言い回しと、キャラクター設定。
すばらしい。
豊臣と徳川が共存する不思議な戦国時代を舞台に、歴史の重大事件を「高度な…続きを読む - ★★★ Excellent!!!~ 「高度な政治的判断により現状維持」が令和の会議そのもの ~
豊臣と徳川が共存している「少し不思議な戦国時代」という前提だけで、この会議コメディの方向性が分かる。議題は重大なのに毎回「高度な政治的判断により現状維持」という万能の結論に流れ着くその繰り返しの構造が、現代の会議のあるあるをそのまま戦国時代に移植している。
記録係として一人称を担う小早川秀秋の立ち位置が秀逸だ。レビューで触れられている通り、議題が発表される度に内心で悲鳴を上げる彼の視点だからこそ、歴史の当事者たちを少し引いて観察できる。関ヶ原の遅参も転進も、すべて議事録としてやさしく処理されていく様子に、笑いながらもどこか歴史上の人物たちへの優しさを感じる。
「だいたい」という言葉に宿る曖昧…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歴史上の重い出来事を扱いながらも、終始ゆるい会議コメディ
このシリーズは、歴史上の重い出来事を扱いながらも、終始ゆるい会議コメディとして成立させているのがとても面白かったです。
特に秀秋の一人称が秀逸で、毎回議題が発表された瞬間に心の中で悲鳴を上げる流れが定番になっており、読者も自然と次は誰が議題になるのか楽しみになります。記録係という立場だからこそ、歴史の当事者たちを少し引いた目線で観察できているのも魅力です。
歴史ネタを知っているほど笑えますが、同時に歴史上の人物たちへの優しさも感じられる作品でした。高度な政治的判断という万能結論で全てを包み込みながら、実は誰よりも歴史の痛みを理解している物語だと思います。
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