概要
魔族の血を引く少女アリーシャは、仲間を失い、尊厳を傷付けられ、それでも生き延びてきた。
命すら奪われようとした夜、彼女は冷たい瞳に義憤を秘めた第二王子ノルヴィスと出逢う。
ノルヴィスはアリーシャに偽りの身分を与え、腐敗した王国から民を救うことこそが己の責務だと告げた。
五年後。ノルヴィスの屋敷で侍女として生きるアリーシャは、改革を掲げながらも夜な夜な血で悪を裁く彼の「蛮行」を知る。
それでも彼女は誓った。どのような道であろうとも、彼のそばにあると。
一方、二人が粛清を続ける傍らで、新たな騎士団長としてレオンハルトが就任する。
彼もまた、この国の歪みを正そうと足掻く男だった。
民を守るため、正しい剣であろうとする男。
闇に沈んで
今日が少し良い日になれば幸いです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!運命によって引き合わされた男女の決死行
これまで作者様の作品をいくつか読ませていただいてきましたが、こちらの作品も安心、安定、高品質のダークファンタジーです(もう大好き)!!
無料で読んでしまえるのが勿体無いクオリティに、毎度「ふぉお…!!」しか言えなくなります。
耽美!退廃!美麗!の三拍子揃った密度の高い描写に、読んでいる間うっとりしっぱなしでした。
特に、ヒロインアリーシャさんと、彼女が仕える主人ノルヴィス殿下の距離が近くて、両手で目を覆いながら指の隙間からガン見してしまうような背徳感に最初から最後までびったびたに浸れます。
身体の距離はないに等しいほど近いのに、心は遠い二人。それは互いを愛しく思い、温かくて優しい世界に置…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ふたりとも、もっと自分を大事にしてよぉ。
まず魅力的なのがヒロインです。一見すると、ヒロイン・アリーシャはとても感情が淡泊というか、事務的に見えます。そして、自分を大切にしない。
ヒロインが忠誠を捧げる第二王子に対しても、共に罪を背負う関係であり、とても尽くしているのですが、ドライに見えます。この態度が揺らぎ、彼女の情念があふれる瞬間がたまりません。
また、全体を通じて、あったかもしれない幸せ(あるいは、流されることを自分に許すことで手に入るもっと楽な生活)との分岐点や、過去との対比を思わせるポイントを、私はいくつか感じました。この部分で、読者の感情が動き、忘れがたい読書体験になるはずです。
美しい文章でつづられるこの作品、ぜひ!愛…続きを読む - ★★★ Excellent!!!闇の王子と光の騎士団長、忠誠に全てを捧げる偽りの姫の行く末は…
魔族との混血であり、娼館で働かされていたアリーシャ。国のために王と真っ向から対立する第二王子・ノルヴィス殿下に助けられたアリーシャは、侍女としてその有能さを遺憾なく発揮していきます。
正義のために手を汚すノルヴィスに全てを捧げるアリーシャが、主人の命令によって配属した騎士団で出会うのが、光の道を突き進む騎士団長、レオンハルト。
この三人の関係性が焦ったくも美しくて、全員ブレない軸がありながらも影響し合い、同じように高い理想を目指しながらも光と影は相容れないことがもどかしい。大人で高潔な三角関係、といったところでしょうか。
ヒロインのアリーシャは溺愛される姫君ではなく、超有能な右腕となるク…続きを読む