概要
弟・フランシスの行動には目に余るものがあった。畑で不穏な植物ばかりを栽培して、魔術めいた実験ばかりを繰り返す。
そこへ来て成果も出てしまい、次々と常識を破るような薬や生物を開発することにも成功してしまう。
そんなフランシスが次に目を向けたのは『マンドラゴラ』。根を煎じて飲めば不老不死の肉体が手に入ると言い伝えられているものだった。
放っておいたらまずい気がする。はっきりと懸念を感じるものの、デュークは弟にまともに対処できずに日々を過ごしていた。
そしてある日、決定な出来事が起こってしまう。
「兄さん。命をもらうよ」
マンドラゴラを完成させるための『素材』として命を奪われることになったデューク。
次に気が付いた時には土の
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- ★★★ Excellent!!!最凶にして最高のダークファンタジー。魂を掴まれ揺さぶられる心地でした。
ただならぬダークな空気感。尋常ではなく興味を惹く導入。
天才ながら人としての一線を超えた弟フランシスに、兄デュークが運命を狂わされる、ダークファンタジーの怪作にして名作。
まず何より、お伝えいたします……めちゃくちゃ面白かったです、震えるほどに……!
有害な雑草(ノクシャス・ウィード)ことマンドラゴラの性質に焦点を当て、主人公を「マンドラゴラ人間」にしてしまうという目の付け所。この時点で魂を掴まれるほど興味を惹かれました。
しかも黒澤先生の特徴というか、もう……地の文で情感を表現する能力が、桁外れに高い! 「マンドラゴラとして引き抜かれる感覚」を五感に訴えかけてくるほど表現されて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この世界観、類を見ない。予想を覆される唯一無二のダークファンタジー!
「人類を救いたい」
そんな思いから、研究にのめり込んでいく弟・フランシス。
兄のデュークは、その研究が次第に危うい方向へ進んでいることに気づきながらも、なかなか止めることができません。
この兄弟がどうなってしまうのか――。
そんな不安とともに読み進めていたのですが、物語はそこからまったく予想していなかった方向へと広がっていきます。
特にフランシスの兄への想いが凄い。
確かに愛情はある。けれど、その愛し方があまりにも歪んでいる……!
「兄さんのため」と迷いなく突き進んでいく姿には、何度もぞわっとさせられました。
そして読み進めるほど増えていく謎。
「どういうこと!?」「この先どうなるの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!毒々
生まれる。
産声をあげて、歩き方や言葉を覚え、なんとなくの社会の仕組みを覚える。
そして恋を知って挫折を知って、世界は刷り込まれた幻想と差異があることを知る。
紆余曲折あって結婚し子供が生まれ、子育てを体で覚え、
やがて仕事を引退し、孫が生まれ、
体の方が言うことをきかなくなり、天に召されれることを許されるのだ。
これら、自分で選んだはずと思っていたいわゆる人生。
これが、もし選んだのではなく、決められていたことだとしたら?
物語の主人公は、弟に刺されて、植物になった。
……?ナンノコッチャ? と思われるかもしれないが、これは紛れもない事実なのだ。
刃物で刺されて、植物人間に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!化物として甦った彼は、不死の呪いの蔓延る鬱くしき世界に救いを齎せるのか
無邪気なまま残酷な探究心を突き詰める弟フランシスにより、殺害されてマンドラゴラとして甦らされてしまった主人公デューク。
生まれ直した世界では不死の呪いが蔓延っており、マンドラゴラの叫びのみが人々に『死』という救いを与えられるという——
文句なしのダークファンタジーです。
人間や生き物の命を玩具同然に実験材料として扱うフランシスのサイコパスぶりが圧巻。物語全体に重苦しい陰を落としています。
人ならざるモノに造り替えられてしまったデュークは、『花嫁』たちと出会うことで、自らに課せられた悍ましい使命を知ります。
欠落した倫理観。踏み躙られる人権。弄ばれる生命。
恐ろしいことが起こっているにも関…続きを読む - ★★★ Excellent!!!マンドラゴラになった兄 VS マッドサイエンティストな弟!
青年デューク、弟のフランシス、植物学者の父は、片田舎で穏やかに暮らしていた。
だが父から小さな農園をもらったフランシスは、そこを使っておぞましい実験に手を染めるようになる。
フランシスに殺されて埋められたデュークはマンドラゴラとして生まれ変わるが、彼が死んでいたあいだに、世界は恐るべき方向に様変わりしていて――。
とびきりダークなファンタジーであると同時に、ホラーやミステリを得意とされる作者様らしく、恐怖や謎もふんだんにちりばめられています。
変貌した世界、そこでのデュークの役割、まさかの○○○○○展開、そして世界の真実と、読めば読むほど驚かされること請け合いです。
作者様にしか描けない斬…続きを読む