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- ★★★ Excellent!!!自覚と行動の間にある断絶を描いた心理ホラー
「猶予」という言葉の甘さと、その裏側にある停滞の怖さを描いた心理ホラー。何かを決めない時間は、一見すると自由や救済のように見える。しかし、その空白が本当に安息なのか、それとも現実から目を逸らすための場所なのかが静かに問われている。
特に印象的なのは、主人公が何も知らないわけではない、という点である。どこかで気づいている。けれど、その気づきがすぐ行動に変わるとは限らない。そこに、自覚と行動の間にある深い断絶がある。
「まだ大丈夫」「あとで考えればいい」という感覚に覚えがある人ほど、この作品の怖さは後から効いてくる。モラトリアムを描きながら、実際には“前に進めないこと”そのものを見つめさせる…続きを読む