概要
彼は、異世界とは異なる、新世界『ソーマティカ』へと誘われた。
そこで出会ったのは、女神をその身に宿す少女『フュノ・ルシアンドゥ』。
「あなたが必要です」
傍にいて欲しいと願った声は、確かにその返事を受け取った。
だがこの世界は、
怪獣《業獣》、虚数界からの侵略者、文明崩壊の残渣、異世界を襲うウイルスが、人々を脅かしていた。
銀輪の乙女、フュノ・ルシアンドゥ
聡明な賢者、導師オブ・ノア
王立軍少佐、ルカ・マクガドル
天空の歌姫、セレスプリア・リュミエール
言霊使いの少年少女、コトダマスター
そしてさらに訪れる者たち……
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~「傍にいて欲しい」という、ただそれだけの願いから始まる英雄譚 ~
高校時代から「不要物」と呼ばれ、看護師になっても置いて行かれ、推しの結婚報告でひっそり泣く第1話の藍琉の孤独の描き方が丁寧で、派手な悲劇ではなく日常のじわじわとした疎外感として積み重ねられているのが良い。「壊れてはいないけれどいらない、それが不要物」という定義が、彼自身の言葉として深く刺さる。
その上で、復讐でも見返すためでもなく「誰かの傍にいたい」という願いでスイッチが入る構造は、ありきたりな最強系異世界ものとは芯の部分が違う。パンデミックの記憶を持つ元看護師が、怪獣感染症が蔓延する新世界ソーマティカで戦う設定には現代へのリアルな視座が感じられ、単純なバトルファンタジーには収まらない厚みが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!傷が立ち上がるエネルギーとなる
看護師として働く藍琉(あいりゅう)が痛みを抱えながら異世界転移して始まる物語は、新世界『ソーマティカ』の説明によって少しずつ立ち上がっていきます。
とはいえ序盤から動きがあり、異世界の雰囲気をどっぷりと楽しくことができる。
そして藍琉は出会いを通じて使命を見出していくのですが、とにかく世界観が独特で、圧倒されながら読み進めていました。
説明が的確なので読んでて迷子になることもなく、自然体で物語の世界に浸ることができました。
戦火の光景は凄絶で迫るものがあり、戦場の感染症の描写はただのSFにとどまらない現代への示唆を感じたものです。
やがて「言葉」が力を持つことになり、物語がいっそう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!交差する世界、見放された青年がヒーローになるまで……
どんな時でも、ヒーローというものは我々の心を掴んで離さない。人知を超えた強大な敵に立ち向かい、時には身勝手な人々の偏見や非難に苦しみながらも、愛と平和、そして誰かの為に戦う姿はカッコイイものだ。
本作の主人公の藍琉も、まさにそんな感じだ。前世は人々から『なんとなく』で理由もなく除け者にされ、不遇な毎日を送っていた彼。だが、それでも彼は不貞腐れたり闇堕ちしたりしなかった。異世界(?)に飛ばされた後も、得たヒーローとしての力を人の為に使う。それは、前世の看護師としての仕事柄なのか。それとも、本人の元からの性格なのか。どちらにせよ、痛みを背負って戦うヒーローの姿はカッコイイ。
異次元から…続きを読む