概要
無感動な私に、恋が降ってきた。
高校2年生の相原宙空の日常は、まるで彩度の低い映画のよう。
薄い性分だと自覚し、周囲の喧騒をどこか遠くに感じながら過ごす彼女の心には、たったひとつ、色鮮やかな記憶の欠片があった。
10年前、寂れた森の古寺。
熱に浮かされる彼女を抱きしめ、「大丈夫」と囁いたあの手の温もり。
顔も名前も思い出せない。けれど、今も宙空の胸をざわつかせる。
そんな彼女を、隣の家から見守り続けてきた幼なじみの誠。
彼さえも持て余すほどの「熱い」感情に、鈍感な宙空はまだ気づかない。
静かだったはずの宙空の日常は、ある日、不意に動き出す。
眩しい笑顔で彼女を「ヒーロー」と呼ぶ後輩・葵との再会。
そして、記憶の中の「あの日」と同じ、不自然なほどの「大丈夫」が、思いもよらない誰かの口から零れた時――。
止まって
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?