概要
その鋼は、少女の祈りで駆動する。勝つたびに、世界を壊しながら。
絶望と「鋼の体」との出会い
剣道に全てを捧げてきた小学生・七海薫は、決勝戦で膝に再起不能の重傷を負い、その場で夢を断たれてしまう 。湿布の匂いと挫折感に沈む彼女を呼び寄せたのは、町外れの「つきの宮神社」にある小さな祠だった 。そこで出会った月光の髪を持つ姫・宙璃(そらり)から、薫は赤い祈機(ロボット)『ユズハ』を託される 。『虚ろの間』と呼ばれる異空間で、極小の歯車が噛み合う「キィィィン」という高鳴りとともにユズハと重なる間だけは、膝の痛みは消え、鋼の拍動を全身に感じて風のように動くことができた 。五人の結束と「祈りの代償」
だが、その全能感には残酷な「値段」があった 。薫たちが「影」を倒すたび、現実世界では局地的な停電や落雷が発生し、人々の思い出が電子機器から漏れ出す異常事態が起き始める
剣道に全てを捧げてきた小学生・七海薫は、決勝戦で膝に再起不能の重傷を負い、その場で夢を断たれてしまう 。湿布の匂いと挫折感に沈む彼女を呼び寄せたのは、町外れの「つきの宮神社」にある小さな祠だった 。そこで出会った月光の髪を持つ姫・宙璃(そらり)から、薫は赤い祈機(ロボット)『ユズハ』を託される 。『虚ろの間』と呼ばれる異空間で、極小の歯車が噛み合う「キィィィン」という高鳴りとともにユズハと重なる間だけは、膝の痛みは消え、鋼の拍動を全身に感じて風のように動くことができた 。五人の結束と「祈りの代償」
だが、その全能感には残酷な「値段」があった 。薫たちが「影」を倒すたび、現実世界では局地的な停電や落雷が発生し、人々の思い出が電子機器から漏れ出す異常事態が起き始める
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~ 膝が折れた日から、祈りが始まる ~
膝が折れた日から、祈りが始まる(ほしわた)
ほしわた氏の最新連載で、これまでの全作品とは明らかに文体の質感が違う。「蜂つきわたあめ」や「河川で見かけた少女」の繊細な感覚描写が、少女×ロボットという大きな器に入っている。
第1話の冒頭——決勝戦で膝が「パキッ」と折れる瞬間の描写が圧倒的だ。竹刀が床を叩く音よりも薄く、もっと残酷な音。次の瞬間には夢が止まる——この一点の描き方が、物語全体の核を第1話で確立している。
弟・武の「笑わせ作戦」と下駄箱への激突、小夜の「銀色で寂しい味」という共感覚的な言葉、そして祠で出会う宙璃姫——不思議と現実の温度を両立させる第1話の設計は、ほしわた氏の短編で磨かれ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!祈るとは希望を持つこと
怪我で夢を断たれた少女、薫の喪失感は、やがて出会うロボット「ユズハ」によって癒しと救済へ。
五人の子どもたちが、秩序の崩壊や物理的数値と必死で向き合っていく姿は独創的かつ新鮮で、物語の世界観は五人が持つ熱気と共にヒートアップしていきます。
よく練られた構成も見事なものですが、個人的に惹かれたのは、五人が胸に抱く想いと信じる気持ちです。
祈りとは、いにしえより自然的な万物を通すイメージがあるものですが、本作においてはまさに人間が持つ感情に焦点を当てることで、祈りが持つ本当の力をひしと感じることとなりました。
そのためにはやはり機械的象徴であるロボット「祈機(いのき)」の存在が不可欠であ…続きを読む