概要
外界を捨てた限界お姉さん。重すぎる年下女子の「完全飼育」の沼に沈むまで
都内の編集プロダクションで命を削る装丁家の「私」。
深夜の広域停電が、飼育する灰色のチンチラを熱中症の危機へ追い込んだ。
駆け込んだ夜間動物病院で遭遇したのは、実習着を纏った獣医学部の学生だった。
命の熱を知るその学生は、劣悪な環境を解体するため、長大な木材を持ち込み無機質な自室の空間を組み替えていく。
――しかし、彼女が本当に「飼育」しようとしたのは、社会の毒に当てられ、自律的な呼吸の仕方も忘れた装丁家自身だった。
「外の空気は、あなたを壊す毒ですから」
外界の光と音(Terror)を分厚い壁で弾き返し、エアコンの冷気を二十二度に固定した飼育箱(Terrarium)。
二つの概念が圧着された密室『Terrorrium』の中で、装丁家は食事の嚥下も、睡眠の周期も、労働の打鍵すらも、背中
深夜の広域停電が、飼育する灰色のチンチラを熱中症の危機へ追い込んだ。
駆け込んだ夜間動物病院で遭遇したのは、実習着を纏った獣医学部の学生だった。
命の熱を知るその学生は、劣悪な環境を解体するため、長大な木材を持ち込み無機質な自室の空間を組み替えていく。
――しかし、彼女が本当に「飼育」しようとしたのは、社会の毒に当てられ、自律的な呼吸の仕方も忘れた装丁家自身だった。
「外の空気は、あなたを壊す毒ですから」
外界の光と音(Terror)を分厚い壁で弾き返し、エアコンの冷気を二十二度に固定した飼育箱(Terrarium)。
二つの概念が圧着された密室『Terrorrium』の中で、装丁家は食事の嚥下も、睡眠の周期も、労働の打鍵すらも、背中
命の「何故」を問う物語。あなたの応援が執筆の原動力です。