概要
探偵は、犯人であってはならない――?
千九百年代、探偵小説の十戒が発表された。ノックス曰く、これらはやってはいけないこととされた。今や、黴や手垢にまみれそして廃れた石板だが、この十戒は最初から不完全なものであった。それは至極単純で当たり前のことに思うかも知れない。だが、極めて重要なことだった。それは――。
探偵は、犯人であってはならない。
探偵は、犯人であってはならない。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!探偵たちが紡ぐ罪と罰の輪舞
絶海の孤島で起きた殺人事件に居合わせた、とある探偵と助手。彼らは現場を確認し、事件の真相を見抜くと、なんとその場で証拠を隠滅し、犯人のもとを訪れて、助手の男がこのような提案を持ちかける。
「提案です。この場は私の上司がやったことにします。だから、僕の助手になりませんか?」
なんと本作は探偵も助手も元殺人犯! 彼らは自身の殺人で裁かれるのを拒み、代わりに探偵として殺人事件を解決したのち、その事件の犯人として裁かれる、という奇妙なルールに則って活動するのだ。
ある話で殺人犯として探偵に追い詰められた人物が、次の話では探偵の助手として事件を見守る視点人物となり、さらに次の話では探偵として…続きを読む - ★★★ Excellent!!!探偵は犯人であってはならない——その不文律を鮮やかに破る意欲作
ノックス十戒を「黴や手垢にまみれた廃れた石板」と切り捨て、そこに潜む「不完全さ」を真正面から突くこの作品、最高に面白かったです。
表向きは本格ミステリーの体裁を取りながら、実は探偵(と助手)が過去に◯◯を××した者たち(ネタバレになるので自主規制)であるという倒錯した設定。事件を解決するたびに「次の探偵」を生み出していくリレー構造が秀逸で、読むたびに背筋がぞわっとします。
各話のトリックはしっかり本格的(密室や偽装工作など)なのに、物語全体のテーマはミステリーの倫理そのものを問いかけるメタ的な深みがあります。残酷描写・暴力描写・性描写ありのタグ通りダークな要素はしっかりありますが、ただグ…続きを読む