概要
遠く遠くへ連れてって下さい。
君があの言葉を言い始めてから、私は上手いことも言えずにただ頷いてばかりで、少しずつ何かが溜まっていった。
重くて、溶けなくて、黒い。そんなものが沈殿していった。
その言葉が聞きたくなくて、いつからか心の中で耳を塞ぐようにしていた。
痛みだとか、苦しみだとか。
そんなものを考えずに生きるようになった。
※この物語は、センシティブな内容を含みます。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
重くて、溶けなくて、黒い。そんなものが沈殿していった。
その言葉が聞きたくなくて、いつからか心の中で耳を塞ぐようにしていた。
痛みだとか、苦しみだとか。
そんなものを考えずに生きるようになった。
※この物語は、センシティブな内容を含みます。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!流れ流れて、もしかしたら星になれたのかもしれない
現代にも蔓延る問題に、一石を投じるような展開に、胸を痛めさせられます。
いじめによって傷つくのは当人だけでなく、その周りだってそう。じゃあその集団の力学をなんとかするのが大人なわけで、けれども彼ら彼女らはどこか正しい顔をして正しくないことを言う。
自分の都合で生きているから。それはそれで間違いではないことが危うい。
ただ、一滴の救いはある。
それまで生きて来たことは、無駄じゃない。思い出はある。息遣いはある。刻まれた記憶は色を失ったとしても、そこにまだ残っている。
流れ流れてやがては空へ。
この世界に少しでも、救いの雫が届きますように。 - ★★★ Excellent!!!道徳の教科書にしたいです
本作は、誰にでも通じる普遍的なテーマだと思います。生きることと死ぬこと、いつまでも残しておきたい思い出と忘れてしまいたい記憶について深く考えさせられました。
人間はみな自分第一のエゴな生き物であり、それは責められるものではない。でも自分のエゴのせいで人を傷つけてしまった時、それに罪悪感を感じてしまう。その苦しみから解放されたいと思うのもエゴなのか。相手の事を大事に思う気持ちがあるのであれば、必要以上に苦しまずに自分を解放してあげても良いのではないか。忘却とは喪失ではなく、苦しみから逃れるために必要な人間の本能なのだろう。大切な人との思い出を心の支えとしながら、辛い記憶は燃やして灰にしてしま…続きを読む