概要
偶然のように始まった出会いは、やがてかけがえのないものへと変わっていく。
進級を前に、楓が選ぶ答えは――F組に残ること、そして天音の隣にいること。
父の転勤を機に、国内屈指の進学校・白真珠高校へ転入することになった高校二年生・月野楓。
慣れない街での生活が始まったばかりの雨の日、楓は街角で一人の青年とぶつかる。傘を拾いに行ったその背に車が迫り、とっさに腕を引いて助けた楓は、抱きしめる形で彼を守ることになる。
近すぎる距離。触れた体温。
低く穏やかな声で礼を告げた青年は、名も残さず去っていく。
数日後、今度は駅の階段から落ちかけた楓を、息を呑むほど美しい“女性”が救う。
出来すぎた偶然に戸惑いながらも、楓はまだ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ああ、出会えたんだ。大切なひとに。
舞台は、とある高校の特別クラス「二年F組」。
在籍条件は、眉目秀麗、文武両道。そして、男の子が男の子を好きであること!
そんな特別なクラスへ手違いで転入することになった楓くん。男の子同士が仲睦まじく過ごす光景に戸惑いながらも、端正な顔立ちの天音くんのことが、なぜか頭から離れません。
最初はとある事情から“恋人役”を演じることになった二人。しかし、その距離は少しずつ縮まっていきます。
定期試験、体育祭、修学旅行。高校時代に誰もが経験するようなちょっとしたトラブル、隠していた秘密。そのひとつひとつを楓くんと天音くんが一緒に乗り越えてゆく様子が丁寧に描かれ、もう高校生ではない私には、その日…続きを読む - ★★★ Excellent!!!~ 手違いから始まった関係が、本物の恋に変わっていく過程が丁寧 ~
女性が好きと書いたはずなのに、男子同士の恋愛が当たり前のF組に入ってしまうという導入のインパクトがまず強いです。戸惑いながらも次第に環境を受け入れていく楓の心理描写が丁寧で、特殊な設定でありながら読者も一緒にその教室に放り込まれたような感覚で読み進められました。
恋人ごっことして始まった天音との関係が、ブレスレットや何気ない日常の積み重ねを通じて少しずつ本物に変わっていく過程は自然で、クールに見える天音のズレた可愛らしさとのギャップも魅力的です。56話という長さを使って、戸惑い・友情・嫉妬・告白と恋愛の段階を一つずつ丁寧に描いているからこそ、読み終えたときの満足感が大きい作品だと思います。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!思わぬ場所に飛び込むことで起こる豊かな心理作用
まず驚くべき設定は、男子同士の恋愛が当たり前のように存在する二年F組。
その中に主人公の楓が放り込まれることで、少しずつ物語が展開していきます。
当然ながら楓は戸惑うことになるも、時にユーモアタッチでつづられる描写はクスッとなることも多く、リラックスして読み進めることができました。
自分の気持ちと向き合っていく楓の姿勢は誠実で、作者様のお人柄が表れている印象を受けました。
模擬的な恋人の関係から、やがてが本心が動いていく流れはとてもナチュラルで、読み応え抜群。
まだ物の道理を知り得ていない年代だからこそ、不器用さが愛らしく映り、微笑ましい気持ちになりました。
BLラブコメにとどま…続きを読む