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- ★★★ Excellent!!!正解のない人生の“櫂”こそがアクシス、なのかもしれない。
学校という一つの共同体に押し込められている小学生の頃の自分を振り返りつつ、その時代を懐かしみながら、かつての(いくつもの生き物との)出会いと別れのお話。
季節は夏。
近年の酷く暑すぎて外での活動が制限されるような夏ではありません。
我々の知っている夏です。
毎朝のラジオ体操にいそしむかたわら、ふと、庭先の朝顔と、家主らしき青年に目を向けるのが出会いのきっかけ。
余談ですが、最近は暑すぎてプールの授業がなくなってしまうそうですね。
かつては「水温と気温の基準を下回るから」っていう理由で授業がなくなっていたのに、上回りすぎてなくなることもあるんだ……。
短編ながらも色々な人が出てきます。生…続きを読む - ★★★ Excellent!!!咲き誇った花の、そのあと。消える前の静かな猶予。
二美さんの言葉を味わいながら、読むのがとても心地よかったです。
私が一番印象に残ったのは「咲かなくていい」のセリフかもしれません。
小学生や子供などはかなり物事を右から左、上から下、と流れに逆らわず素直に見ることが多いです。
咲く咲かないなら、子供は咲くのが美しく、咲かないのは悪い、と普通は思うような所がありますから少しの間の付き合いでも、「咲かなくてもいいんだ」という二美さんの言葉は少女に思いがけない方向からの印象を残したのではないかと思います。
もう二度と会わないけど、忘れられない人。
会いたいとか、
会えるかもしれないとか、
最後そういう部分が全く描かれていないことで、
朝…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは完全にアクシス
本作はですね、筆者真白さんの自主企画「第四回真白賞」にみずから参加されている作品なのですよ。
まあ、それ自体はまったく問題ありません。
なにが問題かって、お題が「『アクシス』という語を作中に使用すること」なんですよ。
アクシス……?
日本人の9割が初めて耳にする単語、アクシス。
Guns N' Rosesのヴォーカルがたしかそんな名前だったような……?
いや、『逆襲のシャア』のアレのことか?
今回こそはと真白賞を狙うベテランも、虎視眈々と下剋上を目論むルーキーも、等しく地獄へと叩き落とす鬼お題「アクシス」
それでも、不屈の作家たちは諦めなかった。
内心(これアクシスか?)と…続きを読む - ★★★ Excellent!!!朝顔がとても強いモチーフになっている
この話の一番いいところは、朝顔が単なる季節の小道具ではなく、作品全体の精神を支える象徴になっているところです。
朝顔は「咲く/閉じる」「鮮やかさ/儚さ」「螺旋/軸」といった複数の意味を背負っていて、子どもの紀子にとっては宇宙の片鱗であり、大人になった紀子にとっては自分の生を見つめ返す鏡になっています。
最後に「アクシス」と朝顔の螺旋がつながるのも綺麗です。説明しすぎず、それでいてテーマがぼやけていません。
冒頭の
「蝉の合唱。膨張した空気。日に焼けた手の甲と手のひらの境目の不気味さ。汗の臭い」
この入りでもう、感覚の記憶を掴みにいく話だとわかります。
全体に、比喩や情景が過剰になりすぎず、…続きを読む