第9話〈遊戯〉
彼は、
あれ…これ、どっかで…?
完全に緩みきっていた左手から何かが抜けた。
「もういっかい、あーそーぼ!!」
ドンッ!
後頭部に、強く、そして鈍い痛みが、走った。
な!?!?なにぃ!?ま、まさか…!?い…、いたのか!?奴が!しかも、声からして…、こ、子ども!?ううっ…。これはまずい……。
背後に確実にある奴の存在。それを感じていながらも、身体は直立したまま、硬直していく一方であった。朦朧とする意識の中で彼は、それでも脳を動かさずにはいられなかった。
まさか俺がトロフィーで殴られることになるとは…。しかも奴が子どもだったとはな…。別にカウンターも通れたわけだ。まったく、してやられたな…。奴はどこまで読んでいたんだろうか…?もしあの置時計はフェイクで、時刻が意図的に設定されていたのなら、今背後にいる奴は何者で、今はいったい
所詮は、ただの奴の遊び、か…。
この惨劇が、単なる子どもの遊びに過ぎなかった、という事実よりも、何より一番恐ろしいのは、今の惨劇が、何回目にあたるものであったのかが分からない、という点にあったーー。
もういっかい、読む?
極限遊戯 @Cookymon
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