ログの中に、誰かがいる

開発日誌、会議映像、Slackログ。
IT企業の日常を構成する無機質な記録の中に、確かに「何か」が紛れ込んでいる。

SQLインジェクションという技術的な脆弱性が、怪異の発動条件になるという発想が鮮烈。

「映像には音が記録されていない」のに、主人公だけが声を聞いている
――その不気味さを、記録形式だからこそ表現できる。

IT業界のリアリティと怪談の湿度が、見事に融合した一作。

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