５０歳腐男子、男性アイドルVTuberに恋をするの巻。

※かなりキモい話なので、苦手な人はすぐに閉じてください。読んで不快な気持ちになっても、責任を負いかねます。

　５０歳腐男子、男性アイドルVTuberに恋をした。

　これは、許されざる恋である。

　年齢からして、もう痛い。

　しかも、腐男子。

　考えてもみて欲しい。

　自分の倍近く生きている腐ったジジイから好かれて、嬉しいだろうか？

　嫌だろう？

　自分だったら、全力で逃げる。

　こんなジジイに好かれてしまった、推しが不憫（ふびん）でならない。

　だから、推しから認知されないように世を忍んでいる。

　こっちとら、３０年以上も腐男子をやっているんだ。

　忍ぶことには、長（た）けている。

　推しに金を落としたいが、投げ銭（スパチャ）は推しに認知されてしまうから出来ない。

　推しのグッズを買ったら、家族からバカにされる。

　推しのぬいぐるみとお出掛けするぬい活なんて、出来る年齢でもない。

　謎解き脱出ゲームコラボやコラボカフェなどのリアルイベントにも、行きたくても行けない。

　リアルイベントはギャルが行くもので、ジジイはお呼びじゃない。

　ジジイがそんなところへ行ったら、悪目立ちすること確実。

　行くだけで、迷惑極まりない。

　リアルイベントへ行った写真を 𝕏（旧Twitter）に上げているギャルを見ると、羨（うらや）ましくてため息が出る。

　年甲斐（としがい）もなく、推しの為だけに 𝕏の使い方を覚えた。

　 𝕏は、当然鍵アカ。

　同志を見つけたら、どんどんフォローする。

　同志のフォローリクエストなら、いくらでも承認する。

　ただし、インプレゾンビ、投資家、オフパコお姉さんなどはお断り。

　自我は出さず、「リポスト」と「いいね」しかしない。

　リポストは、推し関連のみ。

　リポストしすぎるとブロックされるので、１日１０回の回数制限を設けている。

　一度、多方面にリポストしすぎてブロックされた経験から学んだ。

　ジジイは長く生きている分、人生経験だけは豊富だから適応力がある。

　金を落とさない悪いオタクだが、出来るだけ推しの動画や配信を視聴して再生数を稼ぐようにしている。

　５０歳腐男子は、今日もひっそりと推しを応援している。