(G2)Gカップの巨乳は温泉でぷかぷかと浮かぶ
七月七日
第1話(一話完結)
「あれ〜、これどっちが上だっけ?」
糊がよく効いた浴衣に袖を通して、
私は由紀。中学の時からの親友の京香と有給消化の為、休みを合わせて別府温泉に旅行に来ていた。
大分空港から空港バスで別府観光港バス停まで来て、観光タクシーで地獄めぐりを楽しんだ。平日にも関わらず、どの地獄も外国人観光客で溢れていて、円安効果を実感させられた。
お昼ご飯は地獄蒸し。野菜や海鮮を温泉の蒸気で蒸して食べる名物料理だ。地獄蒸しプリン、温泉たまごなども食べてお腹いっぱいになった私たちは、ケーブルカーでラクテンチという古めかしい遊園地に行った。
百年近い歴史があるという老舗の遊園地は、絶叫マシンなどはなかったけど、レトロなアトラクションに癒された。
名物のアヒルの競争で私たち二人が賭けた二羽のデッドヒートが繰り広げられて、かなり盛り上がった。
結果は京香の賭けた黄色が勝って、京香は賞品のアヒルの
予約しておいたホテルに十六時にチェックインして、早速温泉に入るのに、備え付けの浴衣に着替えているところだ。下着はパンティだけ履いている。
私はもう浴衣を着込んで準備万端だ。
「右が先、左を上に重ねるんよ」
子どもかってツッコミながら優しく教えてあげた。
「よく分かるね、あたしいつもどっちか忘れてしまうんだ」
「常識じゃん、左前になるって慣用句、知ってる?」
「ん〜、聞いた事あるけど意味はわからん」
京香は正直に答えた。見栄を張らないこんなとこが好きだ。
「経営が苦しくなるって意味よ」
「何で?」
「着物の左身頃を右より前に重ねたら、死装束になるの。だから、左前イコール死ぬって事ね」
「凄い、ユッキー、博学ぅ」
「まぁねー」
私は女芸人の決まり文句を真似して言った。
「似てない」
京香が正直に突っ込んだ。
「右が手前、右が手前。多分次の温泉旅行の時はもう忘れてるわ。これでオッケー?」
帯を結んで出来上がった浴衣姿を京香は両腕を広げて私に見せた。相変わらず胸がデカい。
「忘れない方法教えたげる」
私は京香の後ろに回って背中から腰に手を回し、バックハグした。
京香は私より八センチくらい背が低い。
「男がさ、こうやって後ろから手を入れやすく出来てんのよ」
そう言って、私は京香の浴衣の襟から右手を差し込んでGカップの左の生おっぱいを揉んだ。
「いやん、お許しください、殿、お
「良いではないか、お主良い乳をしておるの」
「あ〜れ〜」
「さ、ふざけてないでさっさと行くよ!」
京香のおっぱいは少し汗ばんでいて、その分しっとりと手に馴染み、柔らかくて気持ちいいので私はもっと揉んでいたかったが、いつまでもそうしているわけには行かないので、遊びを切り上げた。
そしてすぐに浴衣の上に
「待ってよ、浴衣乱れたじゃん」
京香もささっと着直して半纏を羽織り、二人して大浴場へ向かった。
大浴場はそこそこ多かった。
掛かり湯をして、京香と並んで浴槽に浸かった。
「ねぇ、さっきのホント?」
「何が?」
「着物の着方。男が手を入れやすいように出来てるって」
「ホントかどうかは知らないわ。確か漫画で読んだのよ、BL漫画。帰国子女の男が浴衣の着方を間違えるから、相手の男がさっき私がやったみたいに後ろから手を入れる場面があったわ」
「ふーん、てかまだBL読んでるんだ」
「まぁねー」
「プッ、だからそれ似てないって」
「ところでさぁ、もしかしておっぱい浮いてる?」
京香のおっぱいは、どう見ても浮いて見える。
「うん、見てて」
京香は顔が半分くらい浸かるまでお湯に潜った。身体が沈んでもおっぱいの位置は変わらない。彼女のGカップの豊満な胸は綺麗な桜色の乳首を上にして湯船に浮かんでいる。
「そっか、脂肪で出来てるもんね。お湯より軽いんだ」
「理屈は分からんけど浮くんだよ。ねぇ露天行こうよ」
京香はザバっと音を立てて立ち上がり、頭に乗せていたタオルで男性のように股間だけ隠して、大股で露天風呂に歩いて行く。女でも二度見してしまう巨乳を揺らしながら。
私は、タオルを長く伸ばして胸から下を隠し、後をついて行った。
そのホテルは海沿いにあり、露天風呂は、海と繋がっていると錯覚してしまうように作られている。
三月のまだ肌寒い時期だったので露天風呂に人は少なく、京香はその肢体を大きく拡げて満足げにお湯に浸かっていた。京香のGカップのおっぱいはやっぱりここでもぷっかりとお湯に浮かんでいた。
京香は、いきなり立ち上がって背伸びをした。露天風呂でスッポンポンで沖に停泊している大型客船に向かって手を振る巨乳の美女。後ろから見てもすっごいプロポーション。
くびれたウエストから程よく広がったヒップライン。丸いお尻もキュッと上がってて、温泉で温められてほんのりピンク色の桃のようだった。眼福、眼福。
船から望遠鏡で見えるかも知れないのに、彼女はそんなことは気にしないのだろう。国語辞典で天真爛漫って言葉を引くと、きっと京香のことって書いてあるに違いない。
温泉を存分に楽しんだ後は、バイキング形式の夕食。大分名物唐揚げや鳥天、関アジ、関サバ、カボスぶり、豊後牛、それにビールとかぼすサワーを堪能して大満足の私たちは部屋に戻った。
部屋でも友達の噂話や会社の上司の悪口、芸能人の話など次から次へと話題を変えて、私たちのお喋りは止まるところを知らないかのように続いた。
「眠くなったね」
京香が欠伸をしたので、頃合いかなと思った。
「あたしさぁ、憧れてることがあるんだ」
それぞれのベッドに分かれて寝そべると、京香が言い出した。
「何?」
「浴衣を朝まできちんと着てられる事」
「はぁ⁈」
「浴衣ってさぁ、乱れるじゃん」
「うん、まぁ」
「ユッキーは?朝まできちんと着てられる?」
「うーん、少しは乱れてるけど普通じゃないかなぁ」
「普通って?」
「普通は、普通だよ。京香はどうなんの?」
「
「脱がされるんじゃなくて?」
「誰によ、怖い事言わないで」
「いや、彼氏にさぁ」
「ああ、そゆ意味?そうじゃなくて一人で寝てても」
「寝相が悪すぎるんだよ、京香は」
「だから、朝まで浴衣着てられる人に憧れる」
「ふーん」
「何か、カッコいいじゃん、寝相がいいってさぁ」
「寝相が悪いのも可愛いけどねぇ」
「今日は頑張る!」
「頑張ってできる事じゃない気がするけどねぇ」
「明日の朝、楽しみにしてて。綺麗に着たまま起きるから」
「はいはい、じゃあ、お休み〜。六時起床でもっかい温泉入るよ」
「りょーかい、お休み〜」
京香は、浴衣が捲れないように慎重に布団に入り、しばらくゴソゴソしていたが、そのうち寝息が聞こえて来た。
スマホでセットしておいたアラームが鳴った。
起きて、自分の浴衣を確かめる。裾は捲れているけど上半身はちゃんと着ている。
「これが普通だよなぁ」
隣のベッドに目を遣って、私はギョッとした。
掛け布団が捲られたそこには、パンティ一丁の京香が大の字で横たわっていた。着て寝た筈の浴衣は全て京香の背中側に追いやられ、かろうじて腰に帯が巻かれているだけだった。
自慢のGカップは寝ててもツンと上を向いていて存在感を誇示していた。
私は思わずスマホで撮影しようかと思ったけど、やめておいた。
「あ、ユッキーおはよう」
「おはよう、どうやったらそんな風になるの?」
「え? あっ、浴衣!」
ガバッと跳ね起きた京香は浴衣を背負っている。おっぱいがぶるんと揺れた。
「あああー、まただぁ。ほらこんな風に起きたら紐だけになってんだよ!」
「あんた、彼氏と温泉来ない方がいいよ」
この後二人大笑いして、朝風呂に入りに行った。
了
(G2)Gカップの巨乳は温泉でぷかぷかと浮かぶ 七月七日 @fuzukinanoka
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