第17話


「さっきはどうも」

「はっ…紬ちゃんの、」



 あの親子が住んでいる住宅街まで後をつけた。




「あの、何か…?」




 運良く、目の前は石で出来た階段。




「うぇーん!」



 私は男児を後ろの芝生に突き飛ばした。



「ちょっと!なにし、」

ドンッ



 女の背中を足で思いっきり蹴飛ばした。



 勢いよく転がっていく女。幸運にもこの階段は長い。後ろの男児はギャンギャン泣いてうるさいし。




 私は女の元まで行った。頭から血が大量に出てるが、かすかに意識があった。



「お前、自分で落ちたんだよな?余計なこと言うとお前の子供殺すから」



 そう言い残してその場を去った。




 罪悪感なんて少しもなかった。この高揚感を抑えることの方が大変で、近所のカフェで甘いケーキを食べながら、これからの手順を考えるのだった。

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人狂 @axeloooop

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