時輪先生が開拓した新たなジャンルと言ってもいいのではないでしょうか?
もふもふ四つ足系小説。
今回はアライグマちゃんでした。可愛いかよ!!!
夜行性ですが、ひまわりとお友達になりました。
嵐を乗り越え、二人はかけがえのない友人となるのですがある日別れが訪れまして……。
というお話。
今回はともかく、最後の最後にタイトル回収があるのですが、
最後の方の、一言のセリフがすごく効くんですよ……
巡る命。仏教用語で言うところの輪廻転生というものにも通ずる、生物には普遍のテーマですが、
これをこの時輪先生という方は、たった一言で、しかも粋なセリフでこう締めくくってます。
「……そこにいたんだね」
こんなん、思いつきますか!? こんな粋なセリフ! どうやって思いつくんですか!?
この瞬間、読者側はこの物語のタイトルを思い出すんです。
そして、「あ、めぐった」と思うわけです。
いやあ……すごい。
ぜひご一読を! 強く、お勧めいたします。
あ、次は、多分ハクビシンの物語が出てきます。
しんみりと心に染み入ってくる、優しいのだけれど切なさのあるお話でした。
主人公のアライグマくんは「夜行性」のために太陽を苦手とする。
そんなアライグマくんが、太陽の象徴のような「ひまわり」と出会います。
太陽に向かい合う形でぐるぐると向きを変え、どんどん成長していくひまわり。
しかし、ひまわりがすくすくと大きくなっていくことには、「とある意味」も付随していた。
最後の展開が、とにかく切ないです。
「生命」というものの奥深さと力強さ。それは間違いなく、アライグマくんの心には「一種の救い」をもたらしてくれます。
でも、それだけで「今まで通り」でいられるわけではない。もう戻らない日々、もう語り合えなくなった言葉。それらを想い、強く胸を締め付けられる。
一つの季節が終わり、前へと進んでいかねばならない「自然」というものの無常さ。儚さと力強さが同居した、強烈に胸に迫ってくる物語でした。