精霊少女の手が銀河に届くなら――願いと祈りと成長の物語
- ★★★ Excellent!!!
破天荒でヒーロー適性のある肉弾派少女、リメアの宇宙冒険譚です。
難しい設定説明の塊はまったくない、ストーリーを純粋に楽しめる親切設計の小説です。
本作の特徴は、異なった社会観を持つ異星を渡り歩くところにあります。
リメアは本来なら現代日本人的な常識を持っている、倫理観的にはまっとうな子なのですが、滞在先の社会が少し異なった価値観で構成されているために、カルチャーショックを受けてしまいます。
滞在先の人たちが、特段悪意をもって行動しているわけではなく、その人たちなりの生活に即した善意で動いているのが、とてもリアルに人間社会を描けていると思いました。私たちが旅行をして味わう、そういった文化のすれ違いが丁寧に描かれているのが他のスペースファンタジーとは一線を画す所と言えます。
さらにリメアとアリシア、後に相棒になるアーヴィなど、キャラクター造形はそれぞれ個性がはっきりしていて、とても魅力的に感じました!