概要
地に堕ちた星々と夜空を憶えている子供たち。
星の名を冠した兵器たちが、戦場を支配する時代。
軍事利用を目的に生み出された子供たち。
――〈ナンバーズ〉
特異的な能力と高い演算力を備えながらも、彼らは“不良品”と蔑まれていた。
ナンバーズ、水月鏡花(すいげつ・きょうか)は、選ばれた数少ない“白”だった。
けれど、優秀な兄や姉たちに囲まれて育った彼女は、いつも自分を劣った存在だと感じている。
劣等感と焦燥、憧れと嫉妬のはざまで揺れる彼女は、それでも星空を見上げた。
――兄たちの背に、追いつくために。
これは語られなかった、もうひとつの記録。
本編『境界線を越えて』へとつながる、スピンオフエピソード。
『境界線の向こう。―Immortal Record篇』
※このスピンオフから読み始めることで、本編をより深く楽しめます。