境界線の向こう。

古道 ひかる

第0話 プロローグ

この世界は、境界線が壊れた世界だった。

 

国境線は崩れ、違いを守る線も争いを止める壁も、もう意味をなさない。


かつて“日本”と呼ばれていた国はもうない。

世界各国の兵器たち——星の名を背負った化け物たちによって焼かれ、壊された。


この時代の私たちは“使えない兵器”。

——感情がある兵器。

——創られた兵器。


【不良品】と呼ばれていた。


それでも私たちは、今日もこの世界に抗っている。


誰にも届かない“境界線の向こう”で生きた子どもたちの記録。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る