遥かな輝きと、父の背を追って彼はゆく

 ピポグリフとして生まれたブルームの成長を描いた、真っ直ぐで優しい物語です。
 この物語の中でまず魅力的だったのは、ブルームの直向きさに引き寄せられ、彼を支える人々が少しずつ増えてゆく様子です。関わり方も抱える思いもそれぞれ違う仲間たちが、互いに結束し合ってゆく過程に心が躍りました。
 また、幻獣の世界の描写についても、読んでいてとても惹き付けられました。
 多くの幻獣が住まう賑やかな街、繊細なこの世ならざる美の数々、そして遥かな目指すべき場所の神秘。
 ぜひこのレビューを読まれている貴方も、この美しい世界を、仲間たちとの友情の日々を、ブルームと共に駆け巡っていただければと思います。

 素敵な物語をありがとうございます!

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