あとがき

 この、静かで奇妙な二人の物語を、最後まで見届けてくださり、誠にありがとうございます。


 この作品は心のとてもデリケートな部分を意識した物語です。もしかしたら「見てはいけないものを見てしまった」感覚になる方も少なからずいらっしゃるかもしれません。


 そういった意味で決して万人受けはしないかと思いますが、ごくわずかでも、この物語が心の奥にじんわりと響いてくれる人がいてくれればいいな、と願うと同時に、きっといてくれるはずだ、と信じて執筆しました。




 物語の二人はどこまでも「対等」な関係です。理想な関係かもしれませんが、それを維持するって意外と難しいんですよね。素直に「ありがとう」が言い合えるのは「対等」である二人だからこそだと私は思います。


 そんな理想的だけど、現実的にはなかなか見られない難しい関係性…それがこの物語の主軸となっています。


 歪で、不器用ですが、二人とも互いに踏み込んではいけない線をちゃんと理解し、等身大の「大人」として懸命に生きています。そんな二人の物語が、あなたの心の柔らかい所に少しでも触れたのなら、これ以上の喜びはありません。

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