人々の営みが感じられる、町のざわめき。そして、今だけの熱唱、蝉たちの恋歌。一匹の蝉に自身を重ねた主人公は、彼の恋の行方をしばし見守り、蝉たちの熱を受け……。最後に「ふふっ」っとなる二行が添えられていて……絶妙な抜け感も私は好きです。夏の朝のリズム、メロディがとても楽しい作品です。是非、読んでみてください。
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