変わってしまった世界と、変われない自分の物語
- ★★★ Excellent!!!
教室という小宇宙が、ある日いきなり異世界と現実のあいだを縦横無尽に飛び越える。そんな“夏休み明け”を、ここまで想像力と遊び心で爆走する物語があっただろうか?
主人公タロスケの「俺だけ取り残された感」と、クラスメイトたちの圧倒的“非日常”のギャップ。ギャグの波状攻撃、唐突すぎるキャラ変、そして爆発的なテンションと哀愁が絶妙に混じり合うこの世界観。
そして、私も気づけば「どうなってんの!?」と主人公と一緒に叫び、笑い、そして不覚にも泣いてしまいました。というのも、一見ドタバタ喜劇だけれど、実は「取り残される痛み」や「変わってしまう現実」への切ない共感も滲む、そんな奇跡的なバランスで成立している作品だったりするからです。
異世界転生の“当事者”にも“傍観者”にもなれなかった、そこのあなた。ちょっとでも“ふつう”が苦しいあなたにこそ、この教室でしか味わえない異世界の風を感じてみませんか?。