【短編小説】コンク・シェルの囁き — バハマの海と少女たちの永遠の絆

　翡翠の瞳を持つ神秘的な少女カイラと、アカデミー随一のバイオリニスト・タニシャ。
　20世紀初頭のバハマ、セント・セシリア音楽アカデミーで出会った二人の少女は、音楽を通じて深い絆を結んでいく。朝焼けのガゼボでの練習、満月の下での誓い—彼女たちの演奏はバハマの人々の心を魅了していった。
「サンシャイン・アンド・エメラルド」と呼ばれる二人の前に、突然の申し出が舞い込む。そして明かされるカイラの秘密。
「私は本当は…」
　信頼を揺るがす真実、二人を引き裂こうとする運命の嵐。ハリケーンの夜、命がけの救出と洞窟での告白。「あなたなしでは、どんな音も虚しい」
　誰もが忘れることのできない二重奏、「シー・バインド」。楽器の弦で結ばれた運命は、時を超えて今も語り継がれる。
「コンク・シェルの姉妹」の伝説が、あなたの心に永遠の調べを届ける—。