概要
その“主義”、本当に私が言いましたっけ?
目覚めたら、そこはモスクワの病院だった。
馬車に轢かれたカール・マルクスが気がつくと、時代は変わっていた。
帝政ロシアはなく、レーニンという知らぬ人物の革命があり、
そして今や、“マルクス=レーニン主義”なる思想が、国家を支配しているという。
名前は残っていた。思想も残っていた。
しかし、それは彼の知らないかたちをしていた。
――これは、思想が「国家」に取り込まれた世界で、
その思想の“生みの親”が目を覚ましてしまった物語。
転生、歴史風刺、そして静かな絶望と希望のあいだをさまよう社会派ファンタジー。
思想が世界を変えたとき、その創造者は世界に居場所を持てるのか。
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