概要
お題 「あこがれ」 ~KAC2025~
流刑を処される者は、決して極悪人ばかりではありません。
特に昔、時代背景としては「敗北者」というだけで戦犯とし、後の反乱因子を葬る主旨だけに流される者の方が多かったのです。
人類史において、ホモサピセンス時代からただの肉体的弱者は敗北者として北や東へと逃げ延びて行き、知恵を付けるしかなかった。
捕まれば女子供は略奪と蹂躙され、男は”運が良ければ”極刑。悪ければ戦奴か農奴とされるのみ。
本当の戦犯とは何か。
特に昔、時代背景としては「敗北者」というだけで戦犯とし、後の反乱因子を葬る主旨だけに流される者の方が多かったのです。
人類史において、ホモサピセンス時代からただの肉体的弱者は敗北者として北や東へと逃げ延びて行き、知恵を付けるしかなかった。
捕まれば女子供は略奪と蹂躙され、男は”運が良ければ”極刑。悪ければ戦奴か農奴とされるのみ。
本当の戦犯とは何か。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!救済とは身ではなく魂においての主題
レビューの題名がネタバレになるかも知れません。また、文章力を褒めるのは創作界隈にて「他に褒め処がない」を暗に意味する皮肉ですが、まずは端正な文章に触れて日本語の美しさを知るところから本作との関わりを持つのもよいとお誘いします。
作中の現実は峻厳で過酷です。作者は超常的なホラーを得意とする作家ですが、本作は「リアリズム」(それっぽい)でない「リアル」(「嘘だ!」と拒絶しても迫ってくるもの)が綴られます。
もう助からない。そして、それがどうした、と。
主人公の境遇は悲惨で、事物を追いかけると物語としても決着はついていません。それでもです。
決着とは、救済とは身ではなく魂において。それはつ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!流刑された者の孤独感。その先でつかんだものは、一筋の希望となりうるか
極限な状態の精神。それをひしひしと感じさせられました。
流刑に遭い、島の中でこの先も生きられる見込みがないと感じ始める。
そんな男の極限まで突き詰められた孤独感。そこに現れる一羽の鳥。
体が傷つき、自分と同じようにこの島で朽ちていきそうな雰囲気のある鳥。その鳥を見て、男は強く心を動かされる。
一羽の鳥を見て多くのことを感じ、考えているであろうことが強く伝わってきます。
食べてしまえば少しの間の命を繋げる。でも、自分とそっくりの境遇を持つ鳥には孤独感を癒してももらえる。
救いはないし希望もない。そんな中でも鳥の存在がほんの少しの「心の支え」になりうる。
果たして、彼が…続きを読む