2 🎎
いよいよ明日が最後という夜の事です。
お内裏様とお雛様は夜の街に繰り出しています。
人形達の為にこの日だけの魔法iらんどがオープンしているのです。
お雛様「今日のプリクラ、メッチャ盛れるじゃん!見て見て私達のカップル感、半端ないしょ?」
お内裏様「おう、姫よ。確かに俺たちの絆は最強だぜ。誰にも負けねぇ」
お雛様「殿のリーゼントもバッチリ決まってるし、超カッコいい!!」
お内裏様「ありがとな。お前のギャルメイクも最高だぜ。まるでアイドルみてぇだ」
お雛様「えへへ、殿に褒められると嬉しいな。じゃあ、次どこへ行く?ゲーセン?」
お内裏様「姫、お前と一緒ならどこへでも!」
お雛様「最後に観覧車乗るしょ?」
お内裏様「おぅ、良いぜ」
お雛様「この観覧車が止まったらいよいよ終わりね」
お内裏様「また来年も来ようぜ」
お雛様「うん」
お内裏様「……ずっと一緒にいれなくてごめん」
お雛様「……殿のせいじゃないし……」
お内裏様「俺のこと忘れるなよ」
お雛様「うん、忘れない 大好き!」
お内裏様「おぅ、俺も大好きだ」
こうして二人は最後の夜をはっちゃけて遊びまわった後はきつくハグし口づけを交わすのでした。
お互いのぬくもりを忘れないように!
そして朝にはすましたお顔でひな壇へ。
「パパ、ママ、おだいじたまとおひなたま、わらってるよ」
桃には二人が笑っているように見えました。
ひな祭りが終わると、元あった箱の中に丁寧に包まれて収められていく二人。
お内裏様とお雛様はお互いに目で合図しながら
「ありがとう、またね 大好き!」
ずっと一緒にいれなくてごめん
そう言ったあなたの言葉が響く
目を閉じて
あなたの面影を心に描く
夢の中でもあなたの笑顔が恋しい
涙が頬を伝うその瞬間
あなたの声が心に響く
優しく囁く遠くからでも
感じる温もり忘れられない
あなたとの思い出色褪せず
胸に刻んで
時が過ぎてもあなたを想う
心の奥であなたは永遠に
ありがとう、またね 大好き!
**********
「ねぇ、ママ、おだいじたまとおひなたま、さみちいからいっしょにいれてあげて」
「そうね。ちょっと狭くなるけど一緒にいれてあげようね」
「うん、ママ」
**********
お雛様「……ちょっとくっ付きすぎ」
お内裏様「……お前こそくっ付きすぎなんだよ」
箱の中でそんな声が聞こえてきたような……。
(おしまい)
上記の詩に『SUNO』で曲を作りました。
近況ノートに貼っていますので合わせて聴いて頂けたら幸いです。
お内裏様とお雛様🎎 この美のこ @cocopin
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